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果実の知識

ナッツ類
~自然から贈られた生命の源~
ナッツとは?
植物の中には、種子の中の「仁(じん)」と呼ばれる部分(子葉となるための胚と、胚の栄養分である胚乳とからなります)が食用として利用できるものがあります。これらは、栗などの堅果類、アーモンドなどの核果類、カシューナッツなどの熱帯果樹などいくつかに分類されます。いわゆる食べられる“木の実”です。
また、かぼちゃの種やごまなどは、果実以外の植物の「種」であり、「種子類」と分類されます。
慣習的に、上記の木の実や種子類のことを「ナッツ」と称し、低木で軟らかい実の「ベリー」と区別されます。
歴史
ナッツの歴史は古く、古代から貴重な保存食として利用されてきました。また、神事や催事などの供物としても使われてきました。最古のナッツと言われるクルミは、イラン地方から地中海を渡りヨーロッパ方面に広がっていきました。紀元前のエジプトや中国では、国王のお墓にクルミなどのナッツ類が供えられていたそうです。中世まではナッツ類は主に王侯貴族や上流階級の人々の嗜好品として重用されました。
日本では縄文時代の遺跡などから、木の実が貯蔵された状態で見つかっています。今ではほとんど食べなくなったドングリといった木の実もよく食べられていたようです。昔は穀物の不足を補うための準主食として、重要な食物でした。
選び方
ナッツは、よく乾燥しているものを選んでください。また、粒の大きさが揃っていて、カビや虫食いの跡がないこともポイントです。
保存方法
ナッツには油脂がたくさん含まれているので、常温で放置しておくと、酸化して油臭くなってきます。そこで、長期間保存したいときは、ポリ袋に入れて冷凍するのがおすすめです。
栄養分
ナッツの種類によって栄養成分は異なりますが、総じて栄養価の大変すぐれた食品です。植物性タンパク質を20%近くも含む高タンパク食品であり、適度に取り入れることは、動物性食品に偏りがちな現代人の食生活を改善してくれます。
一方で、種子植物が発育するのに必要な養分を蓄えているため、大変高カロリーな食品です。脂質が多く、リノール酸、オレイン酸などを多く含むのが特徴。これらは良質の必須脂肪酸ですが、食べすぎには注意しましょう。
また、植物性食品では摂取しにくいビタミンB1が多く、ビタミンE、カリウム、鉄なども豊富です。
実が硬いので、よく噛むことによって歯や歯ぐきを強くする物理的効果も期待できます。
いろいろなナッツ
●アーモンド(バラ科サクラ属)
日本でもお馴染みのアーモンドは100%が輸入品。主な産地はアメリカ・カリフォルニア州や地中海沿岸諸国です。起源は古く、4000年以上前の地中海沿岸・ヨルダン地方が原産と考えられています。旧約聖書の創世記にも記述が見られます。日本には江戸時代にポルトガル人が持ち込んだのが最初。
苦仁種(ビターアーモンド)と甘仁種(スイートアーモンド)に分けられますが、食用となるのは甘仁種のほう。苦仁種はアーモンドエッセンスの原料にします。
形が偏平なことから日本では「扁桃」と呼ばれ、さらに、リンパ組織の形が似ていることから「扁桃腺」と名付けられるようになったというおもしろい逸話があります。

●カシューナッツ(ウルシ科カシューナッツ属)
勾玉(まがたま)のような特徴的な形。ブラジル北東部の熱帯地域原産。16世紀末にポルトガル人によってインドや東アフリカ、東南アジアに伝えられました。当時は防風林としての植林が最大の目的だったそうです。今はブラジルとインドが二大産地です。花が咲いた後に「カシューアップル」と呼ばれる実がなり、その先端に殻に覆われた勾玉状の小さな果実がつきます。その中の仁の部分がカシューナッツになります。おつまみ、お菓子の他、中華料理にもよく使われます。

●ぎんなん
ぎんなんのページをご覧下さい。

●栗
くりのページをご覧下さい。

●クルミ(ウオールナッツ)(クルミ科クルミ属)
原産地はイラン。現在は世界生産量の約2/3をアメリカ・カリフォルニア州が占めていますが、北半球の温帯地方に幅広く分布しており、世界に約20種類の品種があります。紀元前7000年ごろから食用となり、古代ギリシャ時代には“人間の食べ物はどんぐり、くるみは神々の食べ物”とされました。また、不老長寿のシンボルとする思想もあります。日本でもオニグルミやヒメグルミといった品種が縄文時代から食されてきました。その後、殻がやわらかくて割りやすいペルシアぐるみが導入されて、「手打ちぐるみ」、「信濃ぐるみ」という名前で長野県や東北地方で栽培されています。栄養的にはカルシウム、ビタミンB1、Dが豊富です。

●ココナッツ(ヤシ科ココヤシ属)
ココヤシの果実の中の硬い核。フィリピン、タイ、インドネシアが主な産地です。
中には透明で淡い香りのジュースが入っており、熱帯地方では水代わりに飲まれています。
内側の白い脂肪層はゼリーのようにスプーンですくって食べれる他、ココナッツミルク
原体は殻が硬くて使いづらいので、さまざまな形に加工されて商品になっています。脂肪層から摂れる液体状のココナッツミルクの他、パウダー状の商品はお菓子に使ったり水で溶いてココナッツミルクにも早変わり。

●ピーナッツ(落花生)
ピーナッツのページをご覧下さい。

●ピスタチオ(ウルシ科カイノキ属)
中央アジア原産。紀元前から食べられている歴史の古いナッツです。現在ではイラン、トルコ、アメリカが主な産地。日本ではミックスナッツにされることが多く、ビールのおつまみとして人気があります。色が緑であるほど上質とされています。不飽和脂肪酸が豊富であり、コレステロールを下げる効力を持っています。

●マカダミアナッツ(ヤマモガシ科マカダミア属)
オーストラリア原産。19世紀末にハワイに苗木が大量に導入され、一大産地として発展。今やハワイ帰りのお土産として「マカダミアナッツ入りチョコレート」は定番中の定番となっています。軽い口当たりが人気ですが、ナッツ類の中でも脂質の含有量は最大。このため、食用油の原料としても使われています。
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